遺言を活かすには相続登記を!

遺言によって不動産を取得した場合には、不動産登記をしなくても大丈夫でしょうか?
答えは原則的にはノーです。
というのは、ケースによってはかなりのダメージを受ける可能性があるためです。
法定相続の場合、法定相続人は自分の相続部分について、他の相続人の許可なく、相続登記ができるのです。
つまり、2人兄弟で両親が亡くなった場合、遺言では兄に不動産を渡すとしていても、弟は兄の許可なく、法定相続分(不動産の1/2)については、登記できるということです。
ただ、兄として、弟の所有は遺言に反するのでおかしいと主張はできます。
問題は弟が相続分だけを第三者に売却した場合です。
もし、その第三者が遺言により弟には不動産の所有権はないと知っていれば、兄は対抗できますが、その事実を一切知らず、購入した場合には、善意の第三者となってしまい、兄は全く対抗措置がなくなってしまいます。
対抗要件を満たしておくには相続登記までを完了させておく必要があるということになります。
遺言を活かすためにも、しっかり相続登記をしてください。

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